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リュープリンを自費で取り扱っている医療機関
ホルモンに関連する症状や疾患の治療にあたっている医療機関です。
東京都新宿区にある「慶應義塾大学医学部 周産期・小児医療センター」は、13の専門チーム(神経、内分泌・代謝、遺伝・奇形、精神保健・思春期、腎臓、新生児、心臓、呼吸器、血液・腫瘍、感染、外来小児科学、免疫アレルギー、小児集中治療)があります。これらのチームが連携しながら、子どもの病気の診断や治療にあたっているのが特徴です。
また、各専門チームは多くの研究施設とも連携し、大学病院ならではの先進的な研究体制を整えています。このような取り組みによって、さまざまな病気の仕組みや、今まで知られていなかった病気の診断が行えるようになったといわれています。子どもの病気に合わせながら、小児に関連した診療科・部門とチームを組み、連携を取り合っています。子どもの病気によっては、成人してからも問題を抱えるケースが見られますが、内科を中心に、成人医療の専門医とも連携して治療に当たれるのも大学病院ならではと言えるでしょう。
同院のホルモンチームでは、身長が低い・伸びない・高すぎるといったホルモンに関連する症状の診療を行っています。
また、ホルモンチームでは、思春期早発症の治療も行っています。思春期早発症とは、二次性徴が正常よりも早く出現してしまう状態です。男子の場合、正常より早く精巣や陰茎が大きくなったり、陰毛が生えたり、身長が伸びたりします。
女子の場合、正常より早く乳房が大きくなったり、月経が来るようになったり、身長が伸びたりします。
思春期早発症の原因はさまざま挙げられますが、ほとんどは原因となる病気が見つからない「特発性思春期早発症」だと言われているのです。しかし、中には腫瘍やホルモンの病気が原因の場合があるため、精密検査を進められるケースがあります。
特発性思春期早発症の場合は、すべての人が治療が必要ではありません。治療対象となるのは、二次性徴の進行が早く、成人身長が低身長になると予測されるケース・身体的変化が原因でいじめに遭う・月経にまだ対処できないといったことが挙げられます。
治療が必要な場合、GnRHアナログ(リュープリン・黄体形成ホルモン放出ホルモン誘導体)を皮下注射し、思春期進行を遅らせるようサポートしてもらえるケースもあります。治療の詳細が知りたい方は、直接お問い合わせください。
鳴海覚志先生
2001年3月慶應義塾大学医学部卒業。2023年4月に慶應義塾大学医学部小児科の教授に就任しました。