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成長ホルモン治療は、体内で分泌が不足しているホルモンを注射によって体外から補う治療方法です。
ここでは、成長ホルモン治療を行う方法や効果の現れ方などを詳しく解説します。費用や副作用については別のページで詳しく解説しています。
お子さまの成長には個人差はありますが、成長ホルモンが体内で盛んに分泌されて身長が伸びることが基本です。
しかし、体内で分泌される成長ホルモンの量が少なく、身長の伸びが気になる場合は、体外から不足したホルモンを補う必要があります。
このように、本来の成長する力を引き出すサポートをする役割として、成長ホルモン治療を行うのです。
また、成長ホルモンの補充は身長を伸ばすだけではなく、以下のような作用もあります。
成長ホルモン治療は、ペン型の注射器を使用して自己注射を行うことが基本です。
使用する注射針は予防接種などでイメージする注射針よりとても細く、短い針のため、強い痛みを感じないように工夫されています。実際にYouTubeなどでホルモン治療をしているお子さまの動画でも「痛くない」と言っている子もいます。ただし、痛みの感じ方には個人差があるので、注意してください。
お子さまが小さい場合は、親御さんが注射することになりますが、年齢に応じてお子さま自身が注射をすることも可能です。
また、注射部位は痛みを感じにくい、おしりや太もも、おなか、腕の後ろ側が適しています。
成長ホルモンの分泌は夜寝ている間が多くなり、人間の体は眠りの深さに合わせて分泌量を調整する作用があります。
そのため、成長ホルモンを補充する場合も、体内の自然なリズムに合わせられるように寝る前の注射がベストでしょう。
ただ、お子さまの年齢によっては注射が苦手な場合があります。
小さなお子さまには、夜寝入った後に注射をする方法もあるため、お子さまの様子を見ながら親御さんが工夫すると良いでしょう。
成長ホルモンの治療を行ったからといって、すぐに身長が伸びるわけではありません。
治療開始してから、最初の1〜2年目をピークに著しく身長が伸びていくことが論文でも示されています(※)。
その後、2年目以降からは身長の伸び方は緩やかになりますが、思春期が終わるまでは希望の身長になるまで治療を継続していきます。
成長ホルモン治療を続けながら、バランスの良い食事や適度な運動、質の高い睡眠をしっかりととることで、希望の身長に近づけていくことが大切です。
このように、治療を開始してすぐに効果が出るわけではなく、数年単位で長期的な治療が必要となります。
少しでもお子さまの身長が気になる場合や、思春期に入ってしまった場合は、できるだけ早めに病院を受診することがおすすめです。
今はYouTubeでも成長ホルモン治療に関する様々な動画を見ることができます。ここでは、いくつか「のびのびNavi」おすすめの動画をご紹介します。
YouTubeやInstagramなどで「身長先生」として低身長治療の情報を発信している東京神田整形外科クリニックの田邊雄先生による低身長治療の解説。チャンネル登録者数3.1万人(2023年9月2日現在)は、小児低身長治療の世界では他の追随を許さない数字です。
東京神田整形外科クリニックの問い合わせ番号:03-5295-2020
続いても低身長治療では有名な、西新宿整形外科クリニック。Instagramで身長治療の経過をアップしています。子どもの背を伸ばす無料セミナーなども開催しており、情報発信に余念がありません。
西新宿整形外科クリニックの問い合わせ番号:0120-962-992
実際に低身長治療を行っているゆうこうせいチャンネルの動画です。「注射って痛くないの?」と心配の保護者さまは必見です。
お子さまが保険が適用される可能性がある低身長の場合、公立病院の低身長外来をはじめとする大きな病院でも検査が可能です。
まずは、検査に行ってみましょう。
お子さまがそこまでの低身長ではない場合、もしくは「特別低身長ではないけれど、もっと身長を伸ばしてあげたい」という場合は、保険診療の病院では検査してもらえない可能性が高いので、最初から自費の低身長治療を行っている病院を検討してみてはいかがでしょうか?