目次
地域に医療を提供しつづけている大型病院
1925年に京都大学医学部に提供された寄附金に基因して設立された病院です。医学に関する総合研究を目的に設立されました。その後、地域の方に医療を提供し続け、大病院に発展しています。多数の診療科がある中で、小児科も幅広く対応。低身長を担当する内分泌専門外来もあります。
低身長は、小児科の内分泌専門外来で診療しています。低身長の他、子どものホルモンの異常により起こる病気について対応可能です。成長障害の原因は栄養の問題や骨の病気、染色体や遺伝子の異常、SGAなど様々ですが、成長ホルモン分泌不全低身長やSGA性低身長・軟骨無形成症・ターナー症候群・プラダーウィリー症候群・ヌーナン症候群については、成長ホルモン療法を行っています。また、思春期早発症で必要な場合は、性腺抑制療法を提要。逆に性腺機能低下症による思春期遅発の場合は、性腺ホルモン補充を行います。
背が伸びない、体重が増えないといった成長障害や首の前中央の部分にある甲状腺が腫れているといった甲状腺ホルモンの異常、多飲・多尿、脳下垂体の病気、思春期の異常、副腎疾患、カルシウム・ビタミンD代謝異常、水・電解質代謝異常、骨の病気、肥満症などの治療を行っています。他にもアレルギー疾患や川崎病・膠原病・免疫疾患、血液疾患、夜尿、感染症を専門とする科が用意されています。小児に関する専門的な治療を網羅した体制です。
内科系13、外科系17、その他8の合計38の科がある大型病院です。紹介状がなくても初診時選定療養費を支払うことで受診できますが、基本的には紹介状が必要なため、近くのクリニックを受診してから紹介状を用意の上予約することが推奨されています。紹介状がない場合は予約ができず、待ち時間が長くなります。中崎町駅からは徒歩4分、扇町駅から徒歩5分、天満駅からは徒歩8分と交通アクセスの利便性が良好です。
成長ホルモン分泌不全低身長やSGA性低身長・軟骨無形成症・ターナー症候群・プラダーウィリー症候群・ヌーナン症候群の治療では、成長ホルモン療法を行っています。いつまでも二次性徴が現れない、初潮がなかなか来ないといった思春期遅発の場合、性腺機能低下症の可能性があります。思春期遅発は、体質の範囲であることも多いため、専門医による慎重な判断が欠かせません。性腺機能低下症と判断された場合、必要に応じて、性腺ホルモン補充治療を行います。
思春期遅発とは逆に、二次性徴が幼い年齢で生じる思春期早発症も、低身長の原因になります。早く二次性徴がはじまり、早い時期に成長が止まるため、最終的な身長が低いのが思春期早発症の特徴のひとつです。性腺抑制療法によって、二次性徴を抑えることはできますが、治療した場合と比較して身長が高くならないことも少なくありません。性腺抑制療法は、低身長より、まわりの友達と比べて極端に早く思春期が発来して心理的・社会的に困惑する場合の治療として有効であると考えられています。治療の有無を慎重に検討する方針です。
秦 大資先生
日本小児科学会認定の専門医・指導医資格を取得している医師です。また、日本アレルギー学会認定の専門医・指導医でもあります。日本周産期・新生児医学会認定暫定指導医など、指導的立場の医師です。京都大学小児科学教室臨床教授としても活躍しています。医学研究所北野病院の病院長です。