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お子さまの最終予測身長を調べたいというときに、よく名前を耳にするのがALPという単語です。
ここでは、ALPと身長の関係や血液データの活用方法について詳しく解説します。
血液検査で分かるALP(アルカリフォスファターゼ)は酵素の一つであり、骨の代謝や合成を示す数値として重要になります。
特に、思春期以降のALPは、身長の伸び率や最終身長を予測するために、有効な指標です。
たとえば、ALPが350を切ると骨の成長はほとんど見られないと判断し、350以上あれば最終身長まで3〜5cmの伸び代があると判断できます。
ALPの数値と身長の伸び代については、以下の数値が目安になります。
このように、ALP113以下は大人の基準値になるため、その時点の身長が最終身長と考えて良いということです。
ALPと骨端線は、それぞれ単体で見るのではなく、掛け合わせて推移を見ることが重要です。
ALPは速度を示し、骨端線は最終身長までの時間に相当すると考えます。
つまり、最終身長が決まる骨端線が閉鎖するまでの時間に、どの程度身長を伸ばせるのかが大切になります。
まもなく骨端線が閉じてしまう状態でも、ALPの数値が高いというお子さまの場合は、身長の伸びが期待できるでしょう。
一方で、骨端線の閉鎖まで残り時間に余裕があっても、ALPの数値が低いお子さまの場合は、早い年齢で最終身長に達してしまう可能性があるのです。
このように、ALPと骨端線は掛け合わせると身長の伸びが分かる指標となり、その結果をもとに治療方針を検討できるといえます。
血液検査では、ALPの数値以外にも成長を知る上で重要な数値があります。
とくに、思春期に入ったお子さまの体内には、客観的に把握できるさまざまな数値があるため、血液検査は重要といえるでしょう。
血液検査で調べる項目は、主に以下の通りです。
このように、血液検査ではお子さまの成長や栄養状態、不足している要素がないか確認できます。
その結果をもとに、不足している要素を補う治療を行うことが大切です。
YouTubeで「最終身長予測」などの動画を発信している「身長先生」こと東京神田整形外科クリニックの田邊雄先生。
LINE登録するとダウンロードできる「成長シート」では、年齢と身長を当てはめるだけで、最終身長の予測ができるようになっています。
あくまで簡易的なものですが、気になる方は活用してみてください。
こちらも低身長治療で有名な西新宿整形外科クリニックによる動画です。
「低身長の原因になる病気」と、9割は病気ではなくて体質的なものであることをわかりやすく紹介してくれています。
お子さまのことが心配な保護者さまは、観ていただけると良いかもしれません。