低身長治療ガイド「のびのびNavi」 » 低身長や治療に関する基礎知識

低身長や治療に関する基礎知識

目次

低身長治療は、何かしらの原因で分泌される成長ホルモンが不足しているお子さまに対して、成長ホルモンを補充する治療法です。

身長が低いお子さまが誰でも治療を受けられるわけではなく、治療に適した時期や治療費、必要な検査などがあります。

ここでは、低身長治療とはどのような治療なのか、さまざまな視点から見ていきましょう。

低身長治療はいつからするべき?

お子さまの身長が少しでも気になった時点で、できるだけ思春期に入る前の早い時期に病院へ受診することが大切です。

低身長治療は、小学生からスタートさせることが適切と考えられています。

これは、思春期開始時の身長がお子さまの最終身長の決定に大きく関わっているからです。

そのため、思春期に入るタイミングは、男の子が12歳前後、女の子が11歳前後までに受診し、適切な治療を受けることをおすすめします。

低身長治療はいつからするべき?

低身長治療はいつまでできる?

身長は、手の骨から判断できる骨端線が閉鎖したり骨代謝が大人の値になったりすると、それ以上伸びることはありません。

その時期に低身長治療を受けても効果が得られないことから、骨端線が閉鎖する18歳までを目安に治療を行います。

治療期間には個人差はありますが平均で1〜3年を必要とし、通院自体は18歳頃を最終目安にしています。

ただし、18歳よりも早く骨端線の閉鎖がみられたり、お子さまが希望する身長に向かって順調に伸びていたりした場合は、早めに治療を終了することもあるでしょう。

低身長治療はいつまでできる?

成長ホルモン治療とは

成長ホルモン治療とは、体内に不足したホルモンを薬で補う治療法です。

お子さまの成長には個人差はありますが、成長ホルモンが体内で盛んに分泌されて身長が伸びることが基本です。

しかし、体内で分泌される成長ホルモンの量が少なく、身長の伸びが気になる場合は、体外から不足したホルモンを補う必要があります。

お子さまが持つ本来の成長する力を引き出すサポートをする役割として、成長ホルモン治療が行われます。

成長ホルモン治療とは

低身長治療の費用まとめ

低身長治療は、使用する成長ホルモン薬剤の種類や投与量、治療期間によって非常に高額な費用がかかります。

また、治療対象となる疾患を診断された場合は、保険適用となり治療費の負担は軽減されますが、疾患に該当しない場合は自費診療となります。

お子さまによって治療費に大きな差異があるため、事前にトータルでどのくらいの費用がかかるのか、利用できる制度がないのか確認することが大切です。

低身長治療の費用まとめ

保険適用の低身長治療とは

低身長の原因が成長障害やその他の関連した病気であった場合は、成長ホルモン製剤を使用して、保険適用の診療が受けられます。

保険適用された場合は、自己負担の割合が3割と抑えられるため、費用の負担を軽減しながら治療に専念できるでしょう。

また、診断された疾患の種類やお住まいの地方自治体によって受けられる医療費助成制度があるため、事前に適用の有無を確認することをおすすめします。

保険適用の低身長治療とは

自費の低身長治療とは

低身長の原因が成長障害などの対象疾患ではなく、特発性低身長などの病気ではないケースは、治療は自費診療となります。

骨端線の閉鎖を伴わない家族性低身長や、将来的に身長が伸びないと予測されるお子さまでも、診断基準を満たしていない場合も該当します。

そのため、高額な治療費を目の前にして治療が受けられないケースも多くあるでしょう。

また、実際に治療を受ける場合でも、当メディアで複数のクリニックの相場を調査したところ、月に7〜40万円程度の治療費がかかることがわかっています。

この費用の幅は、成長ホルモン製剤の種類やお子さまの体重、年齢によって投与量が決まりまるためです。

自費の低身長治療とは

低身長治療の副作用とは

低身長治療は、体内に不足している成長ホルモンを注射で補う治療法のため、比較的安全性は高いといわれています。

しかし、お子さまによっては頭痛や注射部位の赤み、一時的な成長痛などの副作用が現れる場合もあるでしょう。

また、長期にわたる治療のため、毎日の注射を拒否したり反抗的になったりするお子さまもいます。

治療中は、特に親御さんは心理面のサポートをしてあげることで、強い副作用を生じることなく前向きに治療を継続できるでしょう。

低身長治療の副作用とは

低身長治療の検査は
どんなことをするの?

低身長治療の検査は、身長が伸びない原因を判定するために必須です。

一般的な身体計測、診察、問診を行い、これまでの成長記録や生活状況を把握します。

その後、成長曲線で現在の身長とこれまでの伸び方から身長の評価を行い、今後の伸び率を予測していきます。

さらに、血液検査やレントゲン、成長ホルモン分泌能検査を実施し、血液中のさまざまな数値から、低身長治療の必要性を判断することが特徴です。

低身長治療の検査方法とは

採血結果で最終身長がわかる!?

お子さまの最終身長を調べる上で、ALP(アルカリフォスファターゼ)という骨代謝の指標は重要となります。

思春期以降のALPは、身長の伸び率や最終身長を予測するために有効です。

特に、ALPと骨端線を掛け合わせて確認することが大切で、最終身長が決定する骨端線の閉鎖までの間に、どれだけ身長を伸ばせる状態なのかを把握します。

また、血液検査では他にも身長に関係している要素があり、それらの結果をもとに低身長治療の方向性を決めることになります。

採血結果で最終身長がわかる!?
ALPとは?

【エリア別】低身長治療できる
全国病院・クリニック