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低身長治療の検査はどんなことをするの?

目次

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低身長治療を受けるためには、身長が伸びない原因を判定することが必須です。

ここでは、一般的な問診や診察から、専門的な検査まで低身長治療の検査について詳しく解説します。病院やお子さまの状態によっては検査のために入院することもあります。

問診で成長や日常生活を確認する

基本的な診察として、甲状腺や奇形などの有無、体のバランスなどを確認したり問診を行ったりします。

問診では、母子手帳を見ながら出生児の状況やこれまでの成長記録、日常生活の様子などを確認するため、答えられるようにお子さまの成長を振り返っておきましょう。

すでに思春期が始まっているお子さまの場合は、「声変わり」「ひげが生え始めた」「陰毛が生え始めた」「初潮」の時期を答えられるといいでしょう。

成長曲線で低身長を見分ける

お子さまの身長が同性・同年齢のお子さまと比べて、どの程度の低身長であるのか調べるために、身長と体重を成長曲線のグラフに書き込みます。

成長曲線に書き込むことで、身長の低さやいつから身長の伸びが悪くなっているのかが分かるでしょう。

お子さまの成長曲線に基づき、身長の評価と今後の伸び率を予測し、低身長治療の必要性を検討していきます。

スクリーニング検査を行う

問診や診察でお子さまが低身長の可能性があると予測した後、血液検査やレントゲン検査、染色体検査などの一次検査を実施します。

低身長の原因をスクリーニング検査で明らかにするために、成長ホルモンの量や骨の状態、染色体異常の有無を検査していきます。

血液検査

血液検査では、血液中のホルモンや一般的な状態を把握するために行います。

たとえば、低身長の原因として甲状腺機能低下症があり、甲状腺ホルモンの値をチェックすることで診断が可能です。

また、成長ホルモンは肝臓で、骨を伸ばす作用のあるソマトメジンCというホルモンを作るため、血液中の分泌量を測定します。

レントゲン検査

レントゲン検査では、手の骨から骨年齢を測定したり骨端線の状態を確認したりします。

骨の成熟度からは、身長の伸び率や最終身長目安を予測できます。

また、手首の骨である手根骨の状態を確認することも重要なポイントで、発達具合から骨年齢を判断していきます。

染色体検査

低身長の原因疾患として、ターナー症候群があります。これは、染色体異常によって女の子に発症する病気です。

特徴的な顔貌や体型、合併症があるため、染色体検査を行って早期に診断をすることが重要になります。

成長ホルモン分泌能検査を行う

成長ホルモンの分泌能を調べるために、2種類以上の薬剤を使用して負荷検査を行います。

1回の採血では分泌状況を正確に把握できないため、薬剤を使用して分泌を誘発させる検査です。

この検査では、成長ホルモンの分泌量や分泌の有無、薬剤による違いなどの結果をもとに、成長ホルモンの分泌異常があるのか確認していきます。

このような複数の検査を行い、最終的に低身長であること、その原因を把握し、治療の必要性を判断していくことが大切になります。

お子さまの身長が気になる場合は、早めの対応が大切のため、まずは病院を受診してみてください。

動画で見る!低身長の検査

イヤイヤ期真っ盛りの中、ホルモン検査を行った「みっくん」の動画。

絶食、注射4回など、がんばっている姿に思わず応援したくなります。

※検査の内容は、病院によって異なります。

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