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低身長を治療するための成長ホルモン注射は、体内に不足した成長ホルモンを補充する治療で、比較的安全性が高い治療といわれています。
しかし、お子さまによっては副作用を生じる可能性もあるでしょう。
ここでは、成長ホルモン治療の副作用や治療中の注意点について解説します。
低身長治療は、体内に分泌されるはずの不足している成長ホルモンを補充する治療法として、約25年以上も長い間、世界中で治療が行われています。
比較的、安全性は高いといわれていますが、まれに副作用を生じるケースもあるため注意が必要です。
たとえば、以下のような副作用が挙げられます。
このような副作用が現れた場合は、症状の程度によって治療の継続を検討する場合があります。
ただ、成長ホルモンはもともと人間の体内に分泌されるホルモンであり、治療で投与する量は不足分を補充する程度の量です。
そのため、副作用を生じることは少ないと考えられます。
成長ホルモン治療についての副作用はここまででまとめましたが、クリニックによっては「思春期コントロール」「栄養補充療法」なども取り入れています。
その副作用については、内容や費用と共に以下のページにまとめています。
成長ホルモン治療は、最低でも2〜3年以上と長い期間が必要になります。
希望の身長まで治療を継続するためには、副作用を生じない注射の打ち方や、心理的なサポート、規則正しい生活を送ることが大切です。
それぞれのポイントを含めて、3つの注意点について詳しく解説します。
成長ホルモン製剤は、極細で短い針がセットされたペン型注射器を用いて注入します。
注射する部位は、以下のようにできるだけ痛みが少ない場所を選ぶことが大切です。
ただし、痛みが一番感じにくいとして同じ部位に毎回注射をしてしまうと、その部位の皮膚が硬くなったり皮下脂肪にへこみが生じたりといった副作用が現れます。
そこで、注射部位を毎回変えて、皮膚トラブルを生じないように注意しましょう。
お子さまが自分で注射する場合も、親御さんは注射の仕方や部位を一緒に確認し、適切な方法で注射を継続できるようサポートしてください。
治療期間中、定期的な注射が負担になる上に、「思ったように身長が伸びない」といった不安を抱えるお子さまを、親御さんは心理的にサポートすることが大切です。
希望の身長を迎える前に、治療を拒否したり反抗的になったりとする可能性もあるでしょう。
お子さま本人の意思をしっかりと尊重し、治療を続ける効果を一緒に考えながら前向きに取り組めるように心の支えになる必要があります。
低身長治療は、成長ホルモン製剤を注射する他に、規則正しい生活習慣を送ることも大切です。
栄養バランスの取れた食事や質の良い睡眠、適度な運動などを心がけて、成長ホルモン補充療法の治療効果を高めてあげましょう。
安全性や副作用に不安がある場合は、お子さまと保護者さまがどちらも納得した上で治療が始められるように、しっかりと医師から治療の説明を受けることが大切です。